木と芯の削り口が別で、芯ホルダーの芯削りも備えた多機能鉛筆削り、KUMのオートマチックロングポイントシャープナー。
筆箱に入るような小ささで、「削る」作業は殆ど賄えてしまう鉛筆削り。それが今回紹介するKUMのオートマチックロングポイントシャープナーです。この削り器の場合、削り方が変わっているため、鉛筆の木の軸の「キレイな削りカス」を作りやすいです。
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記事の内容をざっくり紹介!
- 役割分担! 片方の穴で鉛筆の木を削って、もう一つの穴で芯を削る。
- オマケのようにサイドにつく穴と削器。芯ホルダーユーザーは重宝!
- このシャープナーなら、削りカス作りがはかどる!
- まとめ: マニアックなアソビ・使い方も出来る、多機能コンパクトシャープナー。
目次(ざっくり内容紹介)
役割分担! 片方の穴で鉛筆の木を削って、もう一つの穴で芯を削る。
鉛筆を挿し込む、役目違いの二つの穴。
カバー部分の「1」「2」という数字、この順番で2段階に分けて鉛筆を削ります。左側の①に入れて削ると、先端の空き具合と刀の角度の関係で「木の軸部分だけ」が削れます。すなわち、別素材の芯の部分は削れずに残るため、芯が長くむき出しになります。
ちなみに、ある程度まで木を削ると、奥の壁に当たり空回りするため、一定以上は削りすぎない機構になっています。品名の「オートマチック」というのは、自動の意味ではなく、この点からきています。そして、右側の②に挿し込むと、今度は芯だけが削れます。
ここで、どの程度挿し込むか、回すかによって、好みの尖らせ方や長さにすることが出来ます。奥まで挿し込んで、しっかりと削ると、とても鋭く尖らせることが出来ました。(現在、削りの好み(木の部分の削り具合と芯の長さのバランス)を模索しています。)
オマケのようにサイドにつく穴と削器。芯ホルダーユーザーは重宝!
ボディ両サイドの差し込み口が芯研器部分。
赤い方は3.15mm用、白い方は2mm用です。外見では手のひらサイズの丸っこい鉛筆削りですが、芯ホルダーの芯研ぎ機能もついているため、見た目以上に多機能な鉛筆削りです。ちなみに、これだけの機能もありつつ、替え刃もセットされているため、持ち歩き用としては充分すぎるほど優秀といえます。
このシャープナーなら、削りカス作りがはかどる!
削りカスがつながり、滑らかなことで分かる切れ味の良さ。
多様な軸によって、少しずつ出来る削りカスが異なります。特に面白い削りカスが出来たのは、Bicのエボリューションというストライプ柄の鉛筆を削ったときでした。エボリューションは木が使われていないウッドフリーの鉛筆、これを削ると、削りカスが削り出しではないのに巻き込むように出来上がります。まるで、バドミントンのシャトルのようです。
もう一つ興味深いのは、ステッドラーのWOPEXという鉛筆のときでした。WOPEXは、軸加工の際に押し出し成形技術が使われています。そのためかプラスチックかと思える手触りが特徴です。こっちを削ると、削りカスは繋がらず、細かくなりました。削ってみるとこんな違いがあらわれ、材質によって異なる様になるのは勿論、角軸や丸軸によっても違う姿を見せてくれるので、想像以上に面白かったです。
実は、このオートマチックロングポイントシャープナーが欲しいと思ったキッカケは、文具イベント「駄目な文房具ナイトEX」の小日向京先生のお話でした。鉛筆の魅力は、「削りカス」と断言するプレゼンと供に、画面に写される螺旋状の削りカスの華麗なるお姿。
思わず、「おぉ、自分でもやってみたい!」と釘付けになり、数日後には入手してました。結局、削りカス作りにハマってしまったわけですが、希少木材を使ったカランダッシュの鉛筆「ペンシル エディション」を削るという贅沢を一度でいいからやってみたいですw
☆ココ↓掘れ、ざっくざく!!
今回のココ↓掘れ、ざっくざく!!は、
マニアックなアソビ・使い方も出来る、多機能コンパクトシャープナー。
です。
これ一台で、「鉛筆」と「芯ホルダー」の両方が削れる。
一点弱点があるとすれば、カバーの可動部位のプラスチックの耐久性が少なくちぎれてしまう可能性がある程度です。ただし、この点をのぞくと、芯ホルダー&鉛筆に対応できる持ち運べる鉛筆削り、抜群の使い勝手を誇り、重宝しています。
ちなみにですが、本体の底面や刃にはKUM GERMANYの文字が刻まれていて、思わず見とれてしまう格好良さがあります。また、その下にはURLが載っているのですが、なんと[PENCILSHAPENER.COM]です。この削り専門っぷりにも驚かされました。