万年筆を大切に使っていても、ついてしまうのが手の脂。
放っておくと皮脂でペタペタしてきますし、せっかくのキレイな軸の見栄えも悪くなってしまいます。今回は、万年筆をキモチよく使い続けていくために、日々のメンテナンス(軸のお手入れ)に役立つセーム革を紹介したいと思います。
記事の内容をざっくり紹介!
目次(ざっくり内容紹介)
セーム革(Chamois Leather)とは…
鹿やヤギなどのなめし革のこと。
おもにジュエリー、カメラ、楽器、メガネなど貴金属磨きに使われる。自動車の洗車にも使われるが、現在は人工の合成化学繊維のモノが多いらしい・・・。
最近は、残念ながら人工のモノも増えてきているようです。しかし、セーム革は万年筆の軸に優しいということを教えてもらったので、使ってみることにしました。正直、普通の化学繊維の「クリーニングクロス」でも十分かと思っていたのですが、あえて気分を大事にして「セーム革」を選びました。
実際に購入したもの
実際に見つけることが出来たのは、カメラ屋さんでした。
カメラや楽器を使っている人には、なじみ深いものかもしれないです。当初、ホームセンターをいくつか当たってみましたが、残念ながら、そこには置いてませんでした。
使い方は、実にシンプル!
万年筆をセーム革で優しく拭くだけ。
そうするだけで、ほとんどの手垢や指紋や汚れが取れてピカピカになります。力を入れてごしごし磨く必要はほとんどありません。軽く拭けば、指紋は気持ちよく落ちるので手軽に使用できます。余分な油分だけを狙ってふき取ってくれるので、保護・コーティングの面でもいいと思います。
実際にセーム革で拭いたペリカンのスーベレーンM800です。(写真の毛は、ミスです)
手を施す前はくすんでいましたが、輝きが戻ったように思います。万年筆の軸の皮脂汚れを対処できることが分かりました。
*セーム革のお手入れ方法*
セーム革は革なのですが、手洗いが可能です。
洗えば何度も使えますし、効力もそのままです。ただし、布ではないことを注意してください。基本的には、自分の手を洗うのと同じ感覚で洗えば大丈夫だと思います。ぬるま湯に石鹸という組み合わせがベストだと思います。
注意その①: 布を洗うようにゴシゴシと洗ってはダメ!!
布と異なり、汚れが繊維の中にまで浸透していることはないです。革の表面に付着してるに過ぎないので、表面を軽いこすり洗いで十分に落ちます。
注意その②: 洗い終わって、セーム革を絞っちゃダメ!!
自分の手を洗った後、手を絞ることはないように水洗い後は濡れたセーム革の表面の水分を乾いたタオル等で吸い取り、干して自然乾燥です。
干す際も、基本は陰干しです。
生乾きの状態で少し揉んであげると、革も柔らかくなります。アイロンはもちろん厳禁です。また、布より乾くのに時間がかかります。もしも、乾いてガチガチになってしまった場合には、少量のハンドクリームかワセリンを塗ると柔らかくなります。ただし、その成分が残ってしまいますので軽く洗い流す必要があります。そうしないと、万年筆にハンドクリームを塗っているのと同じことになってしまいます。
☆ココ↓掘れ、ざっくざく!!
今回のココ↓掘れ、ざっくざく!!は、
大事な万年筆の皮脂汚れは、その日の終わりに労わって拭ってあげる!!
です。
一本一本に買ったとき、使っているときの思い出が宿っている万年筆。
ただ、今まで万年筆についていた皮脂汚れの対処法が分からず、そのまま使い続けていました。しかし、ブングボックス主催の「万年筆カフェ」というイベントに参加した際に詳しい方々に教えていただき、早速実践することが出来ました。これからも万年筆を大切に使いたいと思います。