飾り原稿用紙に向かって のんびり筆硯に親しむ。はんなりとした四種の飾り罫線(蔓葡萄・黒雷公・波抹茶・桃雲流)から お好みを

kazari老舗の名作が並ぶ原稿用紙。そこに新しい風を吹き込んだのが「飾り原稿用紙」(あたぼう)

キッチリとした原稿用紙ではなく、遊び心あふれる「朗らかな飾り罫線」に包まれた原稿用紙。

といっても、原稿用紙は作家さんが使うもの、文豪というイメージが付き物。いざ相対すると、何を書けばいいものやら? と思わず尻込みしてしまい、原稿用紙の使い道を模索していました。

そんな折、飾り原稿用紙の監修者・小日向 京さんによるトークイベントの開催を知りました。使う上でのヒントが何かあれば! と思い参加したところ、「飾り原稿用紙へのこだわりぶり」や「原稿用紙の楽しみ方」を垣間見ることができたので紹介したいと思います。

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記事の内容をざっくり紹介!

  1. 飾り原稿用紙への「こだわりっぷり」を聞く!
    1. 飾り原稿用紙、「用紙へのこだわり!」 〜薄いA4判〜
    2. 飾り枠へのコダワリ! 〜4色4柄 + 馴染んだ目盛り〜
  2. 原稿用紙の活用・愉しみ方。 〜快適な筆記環境をつくれること〜
  3. まとめ: 原稿用紙をいまふたたび味わうキッカケに! 四種の飾り枠、お好みは?

飾り原稿用紙への「こだわりっぷり」を聞く!

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飾り原稿用紙、「用紙へのこだわり!」 〜薄いA4判〜

DSCF2214大きさをA4サイズ(400字詰・20字 × 20行)に設定。他の書類との親和性を図るため、とのコト。

B判の原稿用紙を見かけることがあっても、A判の原稿用紙はまず見かけません。ただ、A4規格の方が普段使うことも多く、汎用性が高いA4サイズでの登場は大歓迎でした。(実際、監修者の小日向先生は A4サイズの原稿用紙をオーダーで作ってもらったことがあるとのことです。)

そんな飾り原稿用紙には「キンマリSW」という薄い上質紙が使われています。インクを吸って しわっと波打つ薄さ、めくったときに小気味好く響く音、それら二つは書き味は勿論のこと、監修者の紙へのこだわりが特に込められた部分とのことです。(今まで原稿用紙を殆ど使ってこなかった身としては、インクでよれた紙・シワの感覚自体が とても新鮮なものでした。)

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飾り枠へのコダワリ! 〜4色4柄 + 馴染んだ目盛り〜

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ビシッと引き締めるブラックスーツ的「黒雷公」、落ち着いたグリーンに波の揺らめきを感じる「波抹茶」(←蜻蛉柄かと思っていた)、優雅な余裕さえ感じる やわらかい苺色の雲「桃雲流」、菖蒲色が色づく蔦と葡萄「蔓葡萄」の4種類です。どの文様も一風変わったレトロ調デザインで飾られており、罫線を見ていて ここまでワクワクした原稿用紙は 今までありませんでした。

そして、もうひとつ。ホントに凝っているなぁと思わせたのは「目盛り」です。

5文字、5行ごとに飾り柄に即した目印が入っています。(黒雷公には菱形ピリオド、波抹茶では波が溢れ、桃雲流は出っぱり、蔓葡萄は房がちょこんと) 目盛りの分かりやすさと 黒子に徹して溶け合った遠慮深さとのせめぎ合い、その絶妙なさじ加減は惚れ惚れとします。

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原稿用紙の活用・愉しみ方。 〜快適な筆記環境をつくれること〜

DSCF2209原稿用紙は一枚一枚が独立しており、升目が入っている紙です。

小日向さんの話を聞き「学生時代とは違って書式に従わなくてもいいのなら、原稿用紙を凝ったコピー用紙感覚で捉えて 肩肘はらずに自分にあう使い方を探したい」と気が楽になりました。

その上で 原稿を書くのもよし、好きな言葉の書き写しでもよし、または便箋のように使っても面白そうだと感じています。色や柄と合わせて、書く内容やそのときの気分によって、原稿用紙を使い分ける感覚・考える楽しみは 「飾り原稿用紙」のおかげで味わうことができました。

ちなみに、小日向京さん流・快適な書き心地は 「ほどよい枚数(30枚)の敷き紙をひいたクリップボードの上で書き綴ること」とのコトです。 早速、クリップボードを導入して試します。

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☆ココ↓掘れ、ざっくざく!!

今回のココ↓掘れ、ざっくざく!!は、

原稿用紙をいまふたたび味わうキッカケに! 四種の飾り枠、お好みは?

です。

 

飾り原稿用紙、どの色を一番早くリピートすることになるのかなぁ。

どんな色のインクがそれぞれの飾り原稿用紙(黒雷公、波抹茶、桃雲流、蔓葡萄)に似合うかを考えるのがとっても楽しいです。「黒雷公」には同系色やぺんてるの筆ペンを、「波抹茶」にはセピア系や鉛筆を、「桃雲流」には敢えてブルーブラックや翠色(色彩雫の松露)を、「蔓葡萄」はGペンを合わせるという小日向先生の組み合わせを参考にしたいと思います。

最後にですが、今回のトークイベントを聞くために本八幡まで足を伸ばした甲斐がありました。また、縦書きの魅力も今回改めて知り、原稿用紙以外の場面でも縦で書きたいと思っています。