万年筆のインクがすぐに出ない…。でも、万年筆を使うならその余韻こそ楽しんで!

denai-e 「カートリッジを差し込んだけど、インクがすぐに出てこない…。もしかして、不良品??」

カートリッジインクが使える万年筆、LAMYのSafariを友人がはじめて手にし、こんなことを聞かれました。初めて万年筆を購入し、いざ書いてみようとしてもインクがすぐには出てきてくれず、思わず「あれ?おかしいな??」となるかもしれません。それを不良品なのかと心配してしまう人も実際にいます。購入時に、「カートリッジインクならば手軽に使える」ような説明を受けることもありますが、それは機動性とは別物です。

今回の記事では、万年筆とボールペンの機構の違い、出ない時にやってはいけないこととインクをすぐに出す方法を紹介したいと思います。

記事の内容をざっくり紹介!

  1. カートリッジ万年筆とボールペンの購入時の書き出しの違い
  2. インクが出なくても、とりあえず待つことが大事!
  3. すぐに出す方法、インクカートリッジを押す!
  4. まとめ: 買ったばかりの万年筆のインクの出が悪いのは当たり前! その最初の余韻を愉しめば、快適な書き味は待ってる筈!

 

万年筆とボールペンの購入時の書き出しの違い

ボールペンがすぐに書けるのは?

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ボールペンの先端部分にはボールペンチップがあり、そのギリギリの位置までインクが入っている状態で売られています。そのため、購入したボールペンは書き出しの1cmほど擦れることはあっても快適に書くことが出来ます。

 

カートリッジ万年筆が、すぐに使える訳ではないのはなぜ?

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カートリッジ万年筆の構造を大まかに分けると、ペン先+ペン芯、本体胴軸部分、キャップで出来ています。また、カートリッジはプラスチック製がほとんどであり、首軸に差し込むだけでインクの交換が出来ます。

 

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しかし、使用前は密封されているため保存性には優れているのですが、カートリッジの端から万年筆のペン先まではバッファー部分が存在します。この部分にインクが浸透し馴染むまでは時間が多少かかるため、即効性のあるボールペンと比べると「すぐに」書くことが出来ません

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インクが出なくても、とりあえず待つことが大事!

上で書いたように万年筆とボールペンでは違いがあるので、書けるまで時間がかかります。そんなときにやってしまいがちなやってはいけないことを紹介します。

 

万年筆は振らないで!

インクが出ない時には、癖のように振るのはやめたほうがいいです。そこまで強く振る人はいないと思いますが、もし何かの拍子で「落としたり投げてしまう」とペン先が逝かれてしまいます。書いている紙の上にポトリと落とすくらいならまだしも、床の上にカーンと落としてしまえば、かなり危険です。(ボディ部分に傷もついてしまいます。)

また、弱い力でやったとしてもインクがキャップの中に飛び散っている可能性は大いにあります。そのままでは書く時に手が汚れてしまうこともあり、余計な手間がかかるのでオススメしません。

 

ペン先を強めに押し広げて書かないで!

DSCF9655 ペン先は万年筆の要であり、書き味を左右する命ともいえる部分です。

書けないからといってインク(潤滑油)がない状態で無理に紙に押しつけると、ペン先の状態がおかしくなり書き味の悪化。もしくは、万年筆として終わってしまいます。素人が下手をすると、命取りになりかねません。

また、余談ですが少し前に流行った万年筆の動画について一言だけ付け加えると、

この動画のペン先はかなり特殊であり、万年筆の変な使い方です。この動画で万年筆が気になった人には誤解(本来の使い方ではない)を相当与えたと思います。

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すぐに出す方法、インクカートリッジを押す!

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すぐに出ないことを承知していても、いくら待っても全然出ない時すぐに使いたい時にはこんな方法を使っています。それは、インクカートリッジ部分を直接指で押すことです。ただし、インクを出す為に行うのでカートリッジをつけたときのように真っすぐではなく、カートリッジの真ん中部分を中央に向けて押します。

 

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強く惜し過ぎてしまうと、インクがペン先からボタボタと垂れることもありますが、目安としてはペン先にインクが浮いたら押す力を緩めれば問題ないと思います。また、インクカートリッジによっては変形したりするものもありそうですが、私の手持ちのインクカートリッジでテストしてみると、

  • セーラー万年筆のインクカートリッジ: 柔らかめ。強く押しすぎて変形させないように注意が必要。
  • パイロットのインキカートリッジ: 硬め。私が最も押したことがあるインクカートリッジ。
  • プラチナ万年筆のインクカートリッジ: がっちり硬め。押してみたけども歯が立たず。
  • LAMYのインクカートリッジ: 硬め。パイロットよりも力が必要。
  • ペリカンのインクカートリッジ: プラチナ万年筆には及ばないもののカチコチで硬い。

関連記事: 万年筆のインクカートリッジの互換性。 “欧州共通規格”って、どこのメーカーを使えばいいの?≡ 

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☆ココ↓掘れ、ざっくざく!!

今回のココ↓掘れ、ざっくざく!!は、

買ったばかりの万年筆のインクの出が悪いのは当たり前! その最初の余韻を愉しめば、快適な書き味は待ってる筈!

です。

 

購入してすぐの時にはLAMY Safariに不安を持っていた友人ですが、しばらく使っていたところ、その書き味に満足していました。

最初にインクが出ないからと無理をするとろくなことがありません。せっかく万年筆で書く時間を選んだのですから、ボールペンの感覚を一旦置いておいて、万年筆の余韻を愉しんだ方がいいと思います。

from  GENKI (@genkiszk)