材料にイカ墨が使われている、正しくセピアインク。混ざり気のない原色の美しさ。
セピア色。人によってイメージが異なる魅惑の色。この万年筆博士・イカ墨セピアインクは原材料にイカ墨が使われている由緒正しきセピア色の万年筆用インクです。購入したものの値段の高さ(50ml、6000円)や独特のイカ墨の臭い、ネットリとして乾きやすかったという特徴が合ったため、しばらく使うのは躊躇していました。しかし、お気に入りの万年筆(M320・EF)に吸入し使い出したところ調子が良く、この独特の色に魅了されました。
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記事の内容をざっくり紹介!
- これぞ、「THE・セピア!」 心をくすぐる温かみのあるやさしい色。
- 耐水性がある顔料インクで茶系はまだまだ少ない…。
- 使用頻度が高い万年筆か、ガッチリ閉まるネジ式の万年筆に入れるべき?
- まとめ: イカ墨セピアは原色の良さが現れた大好きな色。使うのが楽しくなる素敵インク。
目次(ざっくり内容紹介)
これぞ、「THE・セピア!」 心をくすぐる温かみのあるやさしい色。
ツボを付いた原色のセピア感には大満足。
イカ墨を超微粒子加工し、万年筆に注入しても詰まりにくい天然の顔料インク。下手に色を混ぜていない為、イメージに限りなく近かったやわらかなセピア色でした。このインクでクリーム色の紙に書き連ねていくとダ・ヴィンチの手稿を連想したり、原稿用紙と向き会えば夏目漱石の「余と万年筆」を思い浮かべる、そんな浪漫が実に愉しいです。
歴史ある製法とこの色合いは他のインクでは真似できない魅力が詰まってます。使っている内にイカ墨セピアへの愛は増しました。
耐水性がある顔料インクで茶系はまだまだ少ない…。
水、日光、時間による退色の影響が少ない顔料インクに茶系は少ない。
茶系統の顔料カラーインクを探すと実質2択です。ひとつは今回紹介している万年筆博士のイカ墨セピア。そして、もうひとつはプラチナ万年筆のブランセピアです。ブランセピアを試してみたところ、赤みがだいぶ強く、チョコレートのようなはっきりとした茶色というのが印象でした。
この2つではイカ墨セピアがより私の好みに合いました。ちなみに、更に理想をいえばイカ墨セピアに黄味が少し混ざるとドンピシャなのですが、インクの理想の色探しは終わりそうにありません。
使用頻度が高い万年筆か、ガッチリ閉まるネジ式の万年筆に入れるべき?
乾燥にはだいぶ弱い。頻繁に使う万年筆を手にして、レギュラー就任。
顔料インクという性質も相成り、取り扱いには若干注意が必要なインクです。ポイントは、やはり「乾きやすい」という点です。まず、使用時ですが万年筆のキャップを開けた状態にしていると、他の顔料インクに比べてインクが出なくなる時間は短いです。また、万年筆を使用しないスパンがあり、再び使おうとしてもペン先はぬっちょりとしていて、書き始めにインクの出が渋い時があります。
キャップがパチっと閉まる嵌合式万年筆の方が、ネジ式に比べると乾きやすい特徴を持っています。このインクを入れる場合、使用頻度の高い万年筆やスリップシール機構がついた万年筆を候補にすれば、乾きやすいという扱いにくさも幾分解消すると思います。
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☆ココ↓掘れ、ざっくざく!!
今回のココ↓掘れ、ざっくざく!!は、
イカ墨セピアは原色の良さが現れた大好きな色。使うのが楽しくなる素敵インク。
です。
1ml・120円という圧倒的な高さで、買うまでに悩み、買ったあとにも実は悩んだインク。
だいぶお高めなインクということもあり、買った後もどの万年筆に入れるべきか・このインクには役不足?等いろいろ悩みました。実は、一時期安いアイドロッパー式の万年筆に入れていたこともあるのですが、その万年筆はペン芯がうまく働かず、乾きもとにかく早く、インクが全く出なくなるというストレスに陥りました。結局、使わずにインクは抜くことになり、120円よサラバというモッタイナイ思いをしました。
その後、暫くの間、御蔵入りすることになったイカ墨セピアインク。インクフローの良い万年筆、ペン先のしなりが柔らかい万年筆で使うと、濃淡が出て楽しめるという文言を思い出し、アサヒヤ紙文具店のカスタム823のFA(フォルカン)を購入してインクを入れたいと思っていました。
しかし、欲しかったタイミングで品切れだったため先延ばしに。結局、一番欲しかったペリカンの万年筆・M320のオレンジをヤフオクで入手することができ、使用頻度も高い万年筆と予想したため、M320にイカ墨セピアを入れて使い出すことにしました。今では、値段に躊躇することなくイカ墨セピアをガッツリ使っています。
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