万年筆が好きになってきたら、基本構造にも興味が湧いてきた!
そういう想いで溢れていたところ、丁度良いイベントがありました。それが今回参加したパイロット主催のイベント「万年筆組み立て教室」です。実際にその場で組み立てていくのは、大幅に部品が簡略化されているものの 立派なスケルトン万年筆です。パイロットの方からも面白い話を聞くことが出来、大変満足したイベントでした。
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記事の内容をざっくり紹介!
- 材料を受け取り、万年筆組み立て教室体験記の始まり!
- 万年筆の仕組み、基本構造の説明を聞きながら組み立てる
- ペン調整はプロに任せる! 出来上がった万年筆の書き心地は…
- まとめ: スケルトン万年筆で仕組み・構造を学んだ! 気になったら行ってみてほしい!
目次(ざっくり内容紹介)
材料を受け取り、万年筆組み立て教室体験記の始まり!
7つに分かれたパーツセットが参加者に配られます。
配られた部品は、頭冠(トウカン)、クリップ、鞘(サヤ)、ペン、ペン芯、首(クビ)、そして胴(ドウ)です。そして、それらを手順に従い、組み立てていきます。まるで、工作の時間のようで楽しむことが出来ます。
手始めは、万年筆を収める鞘の部分からの組み立てです。3つのパーツを合わせることで、割と簡単に出来上がります。
万年筆の仕組み、基本構造の説明を聞きながら組み立てる
巨大なペン先を見せてながらの、万年筆の肝になる部分 ペン部分の説明に聞き入りました。
ここで万年筆がどのような仕組みになっているのかを、それぞれのパーツごとにじっくりと聞くことが出来ます。特に、万年筆の頭脳部分といえるペン芯のスゴさが良く分かりました。普通は分解しない限り、なかなか空気溝や櫛溝を見ることが出来ません。(上の構造図は、セーラーのものを利用しました。パイロットとセーラーでは頭脳と心臓が逆のようです)
普段、自分が使っていた万年筆の構造はなかなか分かっていなかったのですが、今回で少しイメージ出来てきました。他にも、ちょっとした他の話(ハート穴の位置で変わるペン先の当たりの感触、パイロットの万年筆のペン先はステンレス製であり、スチールは使っていない等)も聞けて楽しかったです。
ペン芯の上に、ペンを重ねます。
そして、ペン、ペン芯を首パーツにまっすぐ押し込みます。この加減が良くわからず、こんなに押し込んで大丈夫か? と思いながら組み立てました。その後、渡して確認してもらうと、そんなに力入れて押し込んで大丈夫? と思うほどの力でねじ込んでいました。完全に押し込まないとどうなるんでしょうか? 質問しておけば良かったと思っています。
ペン調整はプロに任せる! 出来上がった万年筆の書き心地は…
最後に、アニーリングという熱処理を専門家の方が行います。
首にペン+ペン芯を突っ込んだ状態では、ペン部分が負けていて隙間があいている状態です。その状態からピッタリと合わせるために行われるのがアニーリングです。今回の万年筆の場合は、80~90℃のお湯の中に1分間浸けて、ペンを馴染ませます。この時間と温度は万年筆ごとに異なっているとのことです。
作った人の元に戻される前に、最後のペン先検品。実際にも、一本一本しっかりと見ているので、パイロットの万年筆の品質は低価格のものでも安定しています。
カートリッジの装着で完成! インクが出ただけで、なかなか感動!
ペン先はFで細めですが、自分で作った感があり満足です。
このパイロットのスケルトン万年筆の材料費は525円ですが、市販はされてません。実は、一本作って気に入ってしまい、別の時間の会の席も余っていたので、2回目も参加しました。525円で、これは買えません!
☆ココ↓掘れ、ざっくざく!!
今回のココ↓掘れ、ざっくざく!!は、
スケルトン万年筆で仕組み・構造を学んだ! 気になったら行ってみてほしい!
です。
参加したのは、丸善 日本橋店で開催されていた「世界の万年筆展2014」(3/5~11)中のイベント。また、パイロットの工場見学の一番最後にも、同様の体験が出来るそうです。もし機会があったら、あなたも参加してみてはいかがでしょうか?