むにっと肉厚、サインペンにも似た書き味の水性ボールペン「ボールPentel」
このペンの最大の特徴は樹脂製のペン先です。そのため、ボールペンという部類において、一味も二味も違った異質な書き味を持っています。数ある筆記具の中でも ついつい手に取って使いたくなる、ミドリ色が特徴的なボールぺんてるを今回紹介したいと思います。
記事の内容をざっくり紹介!
- エバーグリーンボディのベテラン選手、ボールPentel(ぺんてる)
- 樹脂性のチップが、独特の「むにっ!」とした書き味を生む!
- 抑揚が付きやすく、字に表情がでる!
- 上向き筆記も対応! のんびり書くため、くつろぎスペースに配置中。
- まとめ: 末永くまだまだ現役でいてほしい! グローバルに活躍中の定番水性ボールペン。
目次(ざっくり内容紹介)
エバーグリーンボディのベテラン選手、ボールPentel(ぺんてる)
安心感を感じさせるアオミドリ色のロングセラー水性ボールペン。
ボールPentelが発売されたのは1972年であり、ボディカラーは基本的にグリーンが使われ続けています。(たしか、水色ボディ・極細版も出てたと記憶しているのですが、おそらく廃盤に…。) この全身グリーンのイメージは本当に強く、親のペン立てに何本もささっていたなぁという昔懐かしい記憶が蘇ってきます。
もちろん、他のペンのボディ色のバリエーションが増えた現在でも、ボールPentelのエバーグリーンカラーが放つ存在感は、文具店で探す際の良い手立てとして、依然衰え知らずです。
樹脂性のチップが、独特の「むにっ!」とした書き味を生む!
硬い金属のペン先ではないから、紙あたりがなんだか柔らかくたわむ。
ボールペンは名称の通り、ペン先には小さなボールがついています。ちなみに、文字が書けるメカニズムは、回転するボールの表面にインクが付着し、それが紙に移るという仕組みです。通常の殆どのボールペンの場合、そのボール部分は金属製ですが、ボールPentelの場合には、そこがデルリンという樹脂製(ポリアセタール)です。(写真だと、青と赤のペン先が金属のようにも見えるのですが…)
このデルリン樹脂が筆記感を全くの別物にしています。肉厚で包容力があるような「ぷにっ」とした書き心地、これには思わずクセになってしまい、ずっと手放せない存在です。
抑揚が付きやすく、字に表情がでる!
立ててみたり、寝かせたり。ちょっと自由に愉しんで書いてみる。
樹脂で出来ているため、金属製のペン先が紙面とこすれたときのガリガリという感じはありません。そのため、筆記角度の許容範囲が他のペンよりも広く、立てると細い線が書け、寝かせると太めのラインが書けます。
ちなみに、同じぺんてるの筆記具に、トラディオ・プラマンという使い勝手がよく、特徴(樹脂製の先)も似ているものがあります。自分の使い分けとしては、ゴシック体の字を書きたい時にはボールPentel、「トメ」「ハネ」を意識した強弱をつけた漢字をメインに、明朝体の字を書きたい場合にはトラディオ・プラマンが合っているように思っています。
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上向き筆記も対応! のんびり書くため、くつろぎスペースに配置中。
寝ながら書いてもOK。ちょっとしたメモを、くにゃっと受け止める。
油性ボールペンを上向きにして(水平以上)書くと、重力の影響で、ボールにインクが供給されず文字がかすれてしまいます。また、もしも、インクを供給する経路に空気が入ってしまうと、全くインクが出なくなり使えなくなってしまうことがあります。しかし、これは筒状の管にインクを充填する油性ボールペンの話です。
一方のボールPentelは、仕組みが異なります。
万年筆の特徴でもある毛細管現象によってボールとホルダーの隙間からインクを誘い出す仕組みになっているため、上向きにしても次の筆記時への悪影響が生じず、横になっても安心して使うことが出来ます。この特性があるため、メモ帳とセットにして、横になることが多い くつろぎスペースに置いています。
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☆ココ↓掘れ、ざっくざく!!
今回のココ↓掘れ、ざっくざく!!は、
末永くまだまだ現役でいてほしい! グローバルに活躍中の定番水性ボールペン。
です。
1970年代に出来たことが、改めて考えるとビックリな程画期的な筆記具。
一言で言えば、凄いもの。しかし、衝撃!や驚愕!などの言葉を使って表現するのは陳腐に感じる程普及しているボールPentelという不朽の存在です。サインペンと、このボールPentelは、そんな境地に達している存在だと思います。
日本ではラインナップが1種類になってしまったようですが、世界では、0.6mm B100以外の他の字幅やインクの色も売られているようです。もっと太い字幅のものも試してみたいので、日本向けで再販があるといいなぁ。