ドイツで、万年筆の書き方を覚えるための子供向けに作られた万年筆。
「おもちゃみたいなものじゃないの?」とバカにしてはいけません。いや、子供向けだからこそ妥協をしてはいけないものだと思います。今回の記事では、筆記具、万年筆の名門ペリカンが子供向けに作ったペリカーノジュニアを紹介していきます。
追記あり: ペリカーノジュニアに新色(ターコイズ、バイオレット)が登場し、イエローとグリーンが生産終了です。ターコイズのレビューを追加、ならびに一部記載に詳細を加えています。
この記事の内容をざっくり紹介!
目次(ざっくり内容紹介)
ペリカーノジュニアは、遊び心あふれるデザイン
想定されている使う人が小学生なので、すべてプラスチック製です。
色は、今回取り上げたブルー以外にグリーン、イエロー、レッドの4色があります。
追記: 最初に書いたようにペリカーノジュニアの新色(ターコイズ、バイオレット)が登場する代わりに、イエローとグリーンが生産終了になりました。欲しい人は見つけた時に確保しておくべきです。
太さは、万年筆の王道 モンブランのマイスターシュテュック146と同じぐらい。
妙に細いよりも、太くがっしり握れます。太いけど、子供が好みそうな可愛らしいデザインです。
インク窓がぷっくりとしているのも、好きなポイントです。
ここをのぞくと、インクの残量をうっすら確認することができます。また、キャップを外すときのひっかかりにもなるという考え抜かれたデザインです。
正しい万年筆の持ち方をしっかりレクチャー!
特徴的なグリップ部分についての紹介です。
グリップには大中小3つのくぼみがあり、指をそのへこみに合わせて握れば正しい持ち方が出来るようになります。
万年筆の場合、ボールペンや鉛筆とは異なり、ペン先と紙がうまく接していないと書きづらいと感じることがあります。もちろん、子供用ではありますが、大人が使ってもこの指ガイドはしっくりときます。ただ癖のある持ち方をしている人には、邪魔に感じることもあります。(私自身推奨の持ち方は違和感があったので、現在矯正中です。)
ペン先の具合と書いた字の目安の大きさ
ペン先には、普通の万年筆ではあまり見られないAという刻印があります。
All-roundの頭文字である国産の万年筆の幅からするとM~Bに相当します。そのため残念ながら、ペリカーノジュニアには、他の字幅のペン先はありません。このAという刻印は、ドイツ語で初心者を意味する「Anfänger」だと教えていただきました。
平べったく薄いニブ。スチールですが、よくしなります。私個人ですが、柔らかい滑らかな書き心地を味わえるのでSafariよりも好きです。
書ける字の大きさの目安ですが、5mm幅2つを使って字を書きました。
上述の通り、M~Bほどの太さがあるので、細かい字を書くのには全く向いてないです。この万年筆を取り上げて、手帳に向いてないからダメだと不満・批判を言う人は実にナンセンスです。そして、日本の小学生が使うことを考えると、大きく練習する漢字の書き取りにも使いやすそうです。もちろん、アルファベットはすごく書きやすくていいと思います。
新しいターコイズに合わせて、ペリカンのインク「ターコイズ」を使ってみました。
期待通りの綺麗なブルー、これぞターコイズです。濃淡もキレイに出てるので、使っていて楽しいです! また、ペリカーノジュニアはペリカン製の万年筆です。そのため欧州共通規格という枠に入っているカートリッジなら使用することが出来ます。特に、色の用意が豊富(20色)なエルバンはオススメです。
関連記事: 万年筆のインクカートリッジの互換性。 “欧州共通規格”って、どこのメーカーを使えばいいの?≡
無くさないためにお名前シールあり。
こんなシールが入ってるのも、実にニクい演出です。
☆ココ↓掘れ、ざっくざく!!
今回のココ↓掘れ、ざっくざく!!は、
万年筆の老舗ペリカンの名品ペリカノジュニア、私も子供の時に使ってみたかった笑
です。
入門用というのがビックリするぐらいなめらかな書き心地を持つ比較的安価な万年筆です。
大きめの字で「どばっ」とアイデアを出したいときに使うのが良さそうです。もし、私が子供の頃から万年筆独特の書き味を味わっていたら、きっと文具好きに拍車がかかっていたと思います。自分に子供が出来たら使わせたいものなので、10年先も残っていてほしい商品の筆頭です^^