インク工房(SAILOR)でオリジナルの万年筆インクを調合! 微調整しながら目の前で出来るインクに大満足

koubouインクブレンダーの石丸治さんが自分好みのインクを調合してくれるイベント、セーラー万年筆のインク工房へ行く。

お気に入りの万年筆に「好きな色のインク」を入れて書き綴る。書くという行為がなんとも愉しくなる万年筆の醍醐味のひとつです。ただし、「好きな色のインク」と一口に言っても、その選択肢は膨大な数に上ります。

そんな奥深い色選びにおいて、数段深く沈み込むようにして辿り着く場こそ、「インク工房」でのオリジナルインク作成です。人とは違った色を使う、石丸さんに自分だけのインクを作ってもらう満足感は既製のインクでは及びもつかないものです。

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記事の内容をざっくり紹介!

  1. インクブレンダー・石丸治さんと話をしながら、理想のインクに近づける。
  2. オリジナルインク・その1 薄いオレンジ色のインク「陽」
  3. オリジナルインク・その2 ハイライターインク「蛍光イエロー」
  4. まとめ: 初・オリジナルインクの作成! まさに自分色を愉しむ♪

インクブレンダー・石丸治さんと話をしながら、理想のインクに近づける。

DSCF322DSCF3264DSCF32DSCF3241DSCF3224DSCF3228バーテンダーのユニフォームに身を包み、カクテルシェーカーでインクをブレンドするカリスマインクブレンダー・石丸治さん。

一対一で会話をしつつ、拙い色のイメージをにこやかな笑顔で汲み取る石丸さん。調合がはじまると石丸さんの手によってリクエストした色が作られます。そして、そのインクがついたペンを渡されて色を観察。その色から好みに合わせて微調整を加えるも良し、石丸さんが作ってくれた色のままでも良し。

なによりも、思い描く色を目の前で作ってもらうことができ、得も言われぬ嬉しさに満たされました。

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インク工房で作ってもらったオリジナルインク ×2

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オリジナルインク・その1 薄いオレンジ色のインク「陽」

DSCF3329DSCF3331薄めのオレンジ色のインクが欲しくて作ってもらったのが、1本めのインク『陽』。

正直言えば、色のイメージを明確に持って、インク工房へ向かった訳ではありませんでした。そこで思いつきで欲しいと思った「オレンジ色のインク」を作ってもらうことにしました。

ただ、オレンジ系統色のインクは、ご当地インク:BUNGUBOXのフレッシュ三ヶ日みかん、パイロットの色彩雫の冬柿と夕焼け、プライベートリザーブのオレンジクラッシュ、ペリカン・エーデルシュタインのアンバーなどは持っています。

 

そのため、どれとも被らない淡めのオレンジ色の方向へ調整してもらいました。

しかし、淡いオレンジ色に理想のイメージが出来ていなかったため、何度も試行錯誤(もっと薄めのほうがいい??と自分で迷子に)。次から次へと作られるキレイな色に惑わされた挙句、案の定ドツボにハマりました。

明るく淡い色を目指して迷い、途中石丸さんに「それ以上薄くなると見えにくい」というアドバイスを受けながら、最終的に「この色合いが良い」とシェーカーをシャカシャカ振ってもらいました。

そんな感じで迷いつつも出来上がったインクは好みの色だった為、結果オーライでした。(自分でつけた「陽」という名も思いつき)

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オリジナルインク・その2 ハイライターインク「蛍光イエロー」

DSCF3335DSCF3332DSCF33331本目を作っている間に気になってしょうがなかった蛍光インクの存在。これを2本目に。

他のお客さんがいなかったので、もう1色作ってもらうことが出来ました。透明のふでDEまんねんと一緒に置いてあった蛍光インク「イエロー」と「ピンク」が気になってしょうがなかったので、蛍光イエローを作ってもらいました。(蛍光のピンクは、ラミーのレッドが近い色だったので…。)

蛍光ペンのようにハイライトできる万年筆に、ペリカンのペリカンM205 DUO+ハイライターボトルインクというものがあります。一時期、ペリカンのハイライターインクを普通の万年筆に入れて使うことも考えたのですが、「油膜が張りやすく、万年筆に優しくない」という特徴を聞き、使うのが怖くなったため購入を留まりました。

その後、M205 DUOを購入することも考えつつ先送りにしてたところ、このインク工房で蛍光インク・イェローと出会いました。インクの第一人者である石丸さんに「インク工房の蛍光インク」と「ペリカンのハイライターインク」のことを聞くと、インク工房の蛍光インクはハイライターインクと比べ、粒子が細かく詰まりにくいとのことでした。その話を聞き、だいぶ安心。普段使いしていた万年筆(ビスコンティ・レンブラント)に入れて、極細のラインマーカーとして使っています。(推奨は、セーラーのふでDEまんねん)

ちなみに、この写真では蛍光の具合が全くといっていいほど再現出来ていません。参考にですが、蛍光イエローで書いた直後はしっかりと蛍光します。その後、乾くと蛍光が抜け、黄色に落ち着くという印象です。それからそれから、卵型の可愛いインクボトルは蛍光インク専用です。ただし、在庫が残り少ないらしく、なくなった場合には通常ボトルに切り替わるようです。

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☆ココ↓掘れ、ざっくざく!!

今回のココ↓掘れ、ざっくざく!!は、

初・オリジナルインクの作成! まさに自分色を愉しむ♪

です。

 

とても気さくで格好良い石丸さんに魅了され、ファンになりました。

インクの価格は、1瓶につき2,000円(税別)です。ただ、自分の為に作ってもらえるという満足感から考えれば「安い」です。また、インクの箱の中には石丸さんの名刺が入っていて、裏にはインクの番号と名前が入っています。これらの情報でをリピートできる仕組みにもなっています。

今の段階では、まだ来年度の開催予定が載っていませんが、近くに来ることがあれば行ってみると愉しいと思います。(開催場所によっては、整理券がなくなるのも早いようです。) 私も次回インク工房へ行く際には、もう少し明確なイメージを持って向かいたいと思います。おそらく、次の機会に作ってもらうなら、エーデルシュタインのアンバーを元にしたいです。理想に近い好みの色であり、なおかつ2013年限定発売のモノだったので。

※ 趣味の文具箱というムックの最新刊(vol.32)が「インクの悦楽」という文字通りインク特集です。全431色のインクカタログ、インク工房で作ったインク、全国各地の文房具屋のご当地インクの紹介などなど盛り沢山。毎号楽しみにしているのですが、今号はインク特盛り回なので是非。

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