20歳という記念日に憧れの万年筆を手に入れました、それがペリカンのスーベレンM800です。
1本目の本格万年筆は衝動買いをしたパイロットのカスタム74、次の2本目は勉強のためと、購入した同じくパイロットのカスタム742でした。ここで一段落するかと思っていましたが、尽きることがないのが憧れの気持ちです。
今回の記事では、スーベレーンM800のレビューと、私が憧れていた万年筆への想いと手に入れた時のいきさつを振り返りつつ書いていきたいと思います。
記事の内容をざっくり紹介!
- 20歳の誕生日に憧れの万年筆スーベレンM800を手にした思い出
- いかにもペリカンという存在感を誇るスーベレーンM800緑軸の見た目!
- 吸入の醍醐味を愉しんだら、ぬらっとした書き味を嗜む!
- まとめ: 憧れの万年筆に20歳で出会えました! 質実剛健なフラッグシップモデルは憧れを裏切らず!
目次(ざっくり内容紹介)
20歳の誕生日に憧れの万年筆スーベレンM800を手にした思い出
スーベレンM800を入手したのは、万年筆を愛でだしてからほぼ半年後の2011年3月20日のことでした。
その日は、私が20歳になった誕生日であり、あの東日本大震災から9日後、そんな自分にとっては意味深い日だったので、特別な意味合いのある一本が欲しいと考えていました。それが、2本目購入時から憧れていたスーベレーンM800だったのです。
1本目のカスタム74衝動買いとは異なり、2本目は下調べをした上で購入していたのでカスタム742の書き味、使い心地には満足していました。勉強時に常用しているカスタム742との相性は、今も抜群だと思っています。
しかし、忘れることが出来なかったのはカスタム742購入時に一緒に試し書きをさせてもらったスーベレンM800の存在でした。あのタイミングでは、予算の都合上諦めざるを得ませんでした。しかし、「あの万年筆の書き心地をいつも味わいたい!」という欲と憧れは出てきて留まらなくなり、スーベレンM800に恋い焦がれてしまいました。
そんな折に、20歳の私の誕生日が間近となったのです。
母親から「何か記念になるものをあげようと思うんだけど?」と切り出された瞬間、そのときも私の頭の中はスーベレンM800でいっぱい。間髪も入れずに、「憧れてる万年筆が欲しい!」と答えたことを鮮明に思い出せます。
東日本大震災から数日後。静岡県東部でも小さな地震があったため、私は予定より早めに帰省していました。
帰省中用事があり、まず見に行ったお店は富士宮にある文具の蔵Riheiでした。静岡県東部で万年筆を扱うお店を調べていた時に、このお店は知りました。富士山本宮・浅間大社のお膝元である宮町商店街に店を構えて100年以上の老舗文具店です。
文具の蔵Riheiでは、自然の川が店内に流れていることに驚きつつ、万年筆や富士宮ならではの個性的な商品を見せてもらいました。Riheiオリジナルの万年筆用インク「富士山」の青、 「富士宮やきそば」のソース色のオレンジなどは見ているだけでワクワクする気持ちにさせてくれました。
ただ当時は万年筆が2本のみだった為、ご当地インクは購入しませんでした。今、見に行ったら、買う可能性大です。
しかし、実際に購入したいと思ったお店は、我が文具の聖地、駿東郡清水町にある「ink」です。
割引が利いたことも理由の一つでした。ですが、inkで買うことを選んだもっと大きかった理由は、2本目の万年筆カスタム742を購入したお店だったからです。あわよくば、2本目を買った私のことを覚えているのではないか、と淡い期待を持ってインクへと出かけました。
軍資金もあり、買うことには何の不安も覚えていない状態で意気揚々とお店に入り、万年筆コーナーへと駆けつけました。そこには、丁度2本目の万年筆を購入したときに対応(世間話)してくれた店員さんがいました。そして、嬉しいことに私のことを覚えていてくれました。
「あのとき買ったカスタム742はどう??」「調子は抜群です! 今日は20歳の誕生日記念に万年筆が欲しくて!」と伝えました。
スーベレーンM800が欲しいということを伝えていたため、 在庫にあったペン先を全て試させてもらいました。
今回は、ペン先(ニブ)をどの太さにするかで、とてつもなく迷いました。せっかく大きいペン先の万年筆を手に入れるのだから、太字でにゅらっとした感触を試したいという想い、それか使うことを重要視して細字、中字ぐらいの方が丁度いいか、と。
何本も試し書きをしていたところ、具合が良い2本を見つけました。両方ともちょっと太めの細字だったのですが、片方は、いかにもペリカンっ!という存在感を誇る緑軸、もう片方は深いキレイな青軸でした。
小一時間ほどは、色をどっちにするか迷いました。
そして、出した結論はいかにもペリカンという存在感を誇る緑軸でした。優雅に舞うが如く、最高の実用的な線がでる面白さがあるスーベレンM800の緑軸を、両親に20歳の記念にと買ってもらいました。
この万年筆は、やはりとっておきの一本です。ただ使わなければ意味がないので、お守りのように大事に持ち歩いています。書けばぬらっと楽しくすべり、表情も柔らかくする大切な逸品です。
いかにもペリカンという存在感を誇るスーベレーンM800緑軸の見た目!
実用重視、堅実なペン先と質実剛健な作りで日本人好みです。
スーベレーンのM800はペリカン社のフラッグシップともいえるペンで、1997年にドイツの万年筆専門誌「スクリプタム」が主催するペン・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。やっぱり、緑軸が大好きです。
2011年の3月は、ペリカンの天冠マークが移行するタイミングでした。
私が持っているのは、印刷タイプで表面がつるつるしています。2011年の3月以降に入手したタイプは、高級感があるメタルタイプ(梨地加工)へと変更になっています。
- ペン先:18金ロジウムプレート仕上げ
- サイズ:筆記時約163mm,収納時約141mm,
- 軸径約13mmΦキャップ径最大約15mmΦ
- 重量:約28g
吸入の醍醐味を愉しんだら、ぬらっとした書き味を嗜む!
尻軸の部分のネジをまわすことで、インクを吸入します。
吸入式万年筆の醍醐味は、好きな色のインクを吸入出来ることです。
少し前までは、パイロットの色彩雫の松露を使っていました。今は、緑への色変わりがキレイなウォーターマンのミステリアスブルーを使っています。
☆ココ↓掘れ、ざっくざく!!
今回のココ↓掘れ、ざっくざく!!は、
憧れの万年筆に20歳で出会えました! 質実剛健なフラッグシップモデルは裏切らず!
です。
憧れていた万年筆(3本目)を誕生日に買ったときの想い出話。(10本までの企画:高級万年筆購入の想い出話は、こちら!)
この後、節目節目には誕生日という理由をつけて、1年間お金を貯めて万年筆を買っています。21歳の際には、ペリカンのM320、22歳の時にはモンブランのマイスターシュテュック146を譲り受けました。これらの万年筆は、特に思い入れが深く、大事に扱っています。