パーカーのフラッグシップクラスの万年筆・デュオフォールド ビッグレッド。クラシカルで高貴な往年の名作

duofold歴史に名を刻む万年筆、パーカーのフラッグシップモデル「デュオフォールド」。

デュオフォールドがデビューしたのは 1921年のコト。万年筆といえば 黒や金属軸が常識だった発売当時、はじめて軸にオレンジ色を使用した この万年筆は大きな話題を呼び、以降、たっぷりインクが入るコトと 赤みがかったオレンジ色の軸に因んで「ビッグレッド(Big Red)」と呼ばれました。

そんな歴史的な万年筆・ビッグレッド。いずれ手にしたい…と考えていたのですが、象徴的な存在である「ビッグレッド」は幾度か復刻されました。どのモデルがいいかなと熟考していたのですが、此度、1990年代初頭につくられた復刻モデルを入手したので紹介します。

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記事の内容をざっくり紹介!

  1. 憧れていた万年筆・PARKER(パーカー)のデュオフォールド
  2. デュオフォールド・90年復刻タイプ。サイズはインターナショナル。
  3. ペン先は18金、とても好きな書き心地!
  4. まとめ: 郷愁を感じる万年筆・デュオフォールド ビッグレッドを、ガシガシ自分のモノとして使っていく。

憧れていた万年筆・PARKER(パーカー)のデュオフォールド

Parker11921年に発売。変化しながら 今に至る PARKERの最高級モデル「デュオフォールド」。

パーカーの歴史において 重要な意味のある四つの色(『マンダリンイエロー』『ペンマンブルー』『ブルーブラック』『ビッグレッド』)。これら四色は アイコンカラーですが、とりわけパーカーの代名詞「デュオフォールド」を象徴しているのは オレンジボディの『ビッグレッド』です

 

PARKERをも象徴するビッグ・レッド。 1921年に ファーストモデルが発売されたのち、1933年には「デュオフォールド」の製造が中止に。そして、時を経た1988年に「デュオフォールド」の復刻、アイコンのビッグ・レッドが 復活を果たしたのは 1991年のコトでした。

その後、ペン先の装飾、リング、天冠等に アレンジを行ったモデルを 1998年に限定生産。更に 2005年、天冠に平和の使者「白鳩」を施し、3連リングを採用したリミテッドエディションも発売。

2014年には「デュオフォールド ビッグレッドGT」として、またまた復刻。そして、2015年12月には大きなリニューアルがあり、新しく「デュオフォールド クラシック ビッグレッドCT」が登場しました。(現行モデルは 金属パーツが銀色になったコトで 印象が大きく変わった)

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デュオフォールド・90年復刻タイプ。サイズはインターナショナル。

DSCF6109DSCF6124DSCF6102「落ち着き」と「艶っぽさ」が同居した 歴年のカラーリング。格調高い外観、やっぱりカッコいい。

1990年に復刻した このモデルは、伝統を保持しながら、元祖・デュオフォールド製造時にはなかった 矢羽型のクリップを採用。また、天冠のモチーフに 万華鏡のような幾何学模様が使われています。

そして、全体を見ると、赤みがかかった「橙色」のボディの節に入った「黒」が コントラストを生み、「金色」のトリムが トラッドな佇まいを 存分に引き立たせています。(ボディの樹脂は 耐久性に富んだアクリライト。このモデルには ボディーに彫りが入っておらず、持ったときの質感は しっとりめ)

 

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ペン先は18金、とても好きな書き心地!

DSCF6118 1DSCF6119 1DSCF6132ペン先に至るまで、タフにつくられた「デュオフォールド・オレンジ」(DUOFOLD)。

XFの細さでも 紙の上をスラスラ~っと滑る、非常に高いポテンシャルを感じて…。

ペン先がカッチリ硬めというコトもあり、首軸付近を持って、日本語をコチョコチョっと書き連ねる付き合い方で ペンとの親睦を深めてみると、真価が発揮。

持っている細字相当の万年筆の中では 一二を争うほど書き心地が好く、その気持ち良さが 書きたい気持ちを更に駆り立てる…。私の好みにバッチリ合う個体に運良く出会えました。

[memo title=”MEMO”] パーカーの万年筆には、クリップで隠れた場所に 誤飲時対策として「空気穴」が開いており、この万年筆も例外ではありません…。他メーカーの万年筆と比較し、乾きやすさ・煮詰まりやすさは否めないものの、なるべく毎日使っているので あまり問題ではなかったです。(ちなみに、リニューアル後の現行モデル「デュオフォールド クラシック ビッグレッドCT」を店舗で見てみたところ、空気穴はなくなっていました)[/memo]

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☆ココ↓掘れ、ざっくざく!!

今回のココ↓掘れ、ざっくざく!!は、

郷愁を感じる万年筆・デュオフォールド ビッグレッドを、ガシガシ自分のモノとして使っていく。

です。

 

一口に「デュオフォールド・ビッグレッド」が欲しい…、といっても どれにしようか迷って。

「デュオフォールド・ビッグレッド」が はじめて気になったのは 2010年の空白期間。手に入りづらい過去の品という点に加え、イタリア産のキラキラオレンジ軸に心が傾いていた為、後回しに。

そんなこんなで 2014年。ヒストリカルカラー・ビッグレッドGTとして復刻するニュースを耳にし、俄然、「デュオフォールド・ビッグレッド」が 気になって購入寸前まで。ただ、この時分では 過去の限定品も出回るコトを知り、過去のモデルも調べてみると「はて? どれがいいのか…?」と堂々巡り。

(ただ、調べていく内、1920年代製のモデルを探す案は見送り。優先順位は1991年復刻版、2005年・リミテッドエディション、1998年・限定生産品の順で、懐と相談しつつ、状態の良いモノが見つかれば…)

 

そして、2016年になり、新作「デュオフォールド クラシック ビッグレッドCT」が登場し、その煽りで「ビッグレッドGT」が セールに。この価格には 大きく心を揺さぶられるも結局は踏み出せず。(銀色トリムの新作も気になっていますが、商品名は なんで「ST」ではなく「CT」なんでしょう??)

そうこうしながら じっくり探し続けると、遂に 非常に状態の良い「1990年版復刻モデル」を発見。ずっと憧れていた「デュオフォールド ビッグレッド」、ようやく手にできました。

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一口メモ: アメリカで筆記具の製造を開始したPARKER(パーカー)。1986年にイギリスに本社を移転し、1993年にはジレット社が買収。2000年にはサンフォードの傘下となり、2009年にはイギリス工場は閉鎖し、現在の生産拠点はフランス(FRANCE)に移った。
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